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ポジショニング事例02/マットレス:TEMPUR(テンピュール)

ポジショニング事例02/マットレス:TEMPUR(テンピュール)

ようこそ。Taiki&JumpeiのJumpeiだ。

今回も商品ベネフィットの視点からマーケティング事例をアウトプットしていくから、みんなどうぞ宜しくな。

 

先週の土日、俺はたくさんたくさん寝たぜ。文字通り長時間布団の上にいたんだぜ。土曜日は13時に起きたし、日曜日は12時丁度に起きた。ここまで読んだあなたは、筆者が土日でゆっくり休養をとり、体力を回復させたとお考えかもしれない。文脈的にはその通りだ。俺も朝目覚めた瞬間までは、体の疲れがすっかり取れて元気いっぱいに休日を楽しむ自分の姿を想像していた。しかし現実は違ったんだ。

土曜の13時に起きた俺の体は疲れ切っていた。因みに日曜の朝も体は疲れ切っていたし、そのあと昼寝をしても疲れはあまりとれなかったんだ。

ここまで読んだあなたはもうお気づきかもしれない。そう、俺が現在使用している「マットレス」は日々の疲れをとるには薄すぎたんだぜ。長時間寝てもあまり疲れが取れないばかりか、このマットレスの上で寝すぎると体を痛めてしまうんだ。これはとってもやばいよな?一刻も早く「良いマットレス」を購入したいと思っている。俺はいまマットレスのことで頭がいっぱいなんだ。

そういうわけで、今回は「世界中の多くの人に、より良い眠りを」をビジョンに掲げ、寝具業界を牽引する「TEMPUR(テンピュール)のマットレス」をポジショニング事例として取り上げていくぜ。

 

人の頭の中に独自のブランドポジションを築きあげるため、商品ベネフィットから生み出す【左脳】への納得感と、【右脳】への共感の両面を持ち合わせて”少し新しい切り口”を創出する。デビット・アーカー氏の商品ベネフィットの観点から、ブランドポジションをベネフィットフレームワークを用いて整理していくぜ。

ベネフィットフレームワーク

詳しくは、ポジショニングの重要性や、このブログでの事例のアウトプットの方針、見方、使い方について、以下の記事をご覧いただければと思う。

 

「関連記事:ポジショニング事例について/重要性とアウトプットの見方・使い方 - マーケティング事例だけのブログ」

 ポジショニング事例/マットレス:TEMPUR(テンピュール)

TEMPUR(テンピュール)について

TEMPUR(テンピュール)ロゴ

ポジショニング事例のアウトプットに入る前に簡単にTEMPURに触れておくぜ。

TEMPURの製品は1991年の販売依頼、マットレス・ピローブランドとして世界中で愛用され、現在では世界98か国の国と地域で使用されている。特徴は何といってもNASA認定を謳いUSPとしている「耐圧吸収素材」であろう。素材の原型は1970年にNASAのエームズ宇宙センターにて「宇宙飛行士にかかる加速重力の分散及び宇宙船内の座席の快適化」のために開発された。のちに研究を発展させ、TEMPUR素材が完成したという。その他の特徴としては、「”4つ”の多様なマットレスコレクション」/ 「上質さを感じさせるロゴ刺繍」/ 「顧客満足度第一位(※14-15年全世界のマットレス所有者対象)」などがあげられるだろう。

マットレス市場の状況にも触れておこう。近年ではニトリやIKEAなど大型の家具専門店の販売シェア拡大に伴い、消費者には低価格志向の潮流があった。一方で、景気回復による消費者の高級志向の高まりに合わせて、高性能/高付加価値商品の需要が伸長したり、訪日外国人増加に伴いシティホテルでの需要も伸長したりしているのが現状だ。いずれにしても、そんな中でTEMPURは、発売以来、寝具ブランドの第一線を牽引し続けているんだ。

さて、ではようやくTEMPURマットレスのブランドポジションを整理していくぜ。

TEMPUR(テンピュール)事例のアウトプット/ベネフィットフレームワーク

ベネフィットフレームワークの「情緒ベネフィット」と「自己表現ベネフィット」は、商品を入口に考えてしまうと生み出すことが難しくなってしまう。だからターゲットはどんなことを求めているのか?またはどんな悩みがあるか?っていう"Human First"で考えていくべきだよな。

これらに対して、ターゲットを満たすことのできる商品ベネフィットは何か?といった考え方だ。という訳で今回もターゲットを定めてから始めるぜ。今回は以下のターゲットを想定する。

 

  • ターゲット:結婚間近の20代後半男女

因みに今回は、あえてTEMPURが現状定めていない(と思われる)ターゲット設定にしているぜ。ターゲットの設定次第でベネフィットやコミュニケーションが変わってくることをわかってもらえればと思う。

TEMPUR(テンピュール)機能ベネフィット

みんなは最近のTEMPURの動画広告をご覧になっただろうか。松井秀喜氏を起用し、「良い睡眠は、良い人生につながる」というコピーのもと、素材の上質さや信頼感を訴求している。他のマットレスメーカーの広告を観ても、スポーツ選手を起用して素材の素晴らしさを伝えているものは多いよな。

やはり、TEMPUR(テンピュール)のマットレスの機能ベネフィットは「耐圧吸収素材で、自然な体勢を維持して眠れる」ということであろう。

TEMPUR(テンピュール)情緒ベネフィット

現状の松井秀喜氏を用いたプロモーションのターゲットは「40~50代で体を労り出し、お金にも余裕があるビジネスパーソン」といったところだろうか。「日々の疲れが癒され、次の日の仕事も頑張れそう」といった情緒ベネフィットを訴求しているんだと思う。

今回はあえて「結婚間近の20代後半男女」というターゲットで考えている。そもそもなぜこのターゲットで考えるかだが、マットレスへのニーズが顕在化するタイミングは様々だろうが、特に結婚間近でライフスタイルが大きく変化し、新居の家具や寝具探しをしているプレ夫婦?におけるニーズが特に高いのではないかと筆者は考えているからだ。一方で、最近周りで結婚した若年夫婦を見ると、皆ニトリやIKEAで寝具の買い物を済ませがちであった。そんな現状をみて、もったいなさというか課題意識も感じたんだぜ。ニーズをもったターゲットに最適な情報を届けてられていないのでは?と少し思った。

https://takeya.co.jp/ec/img/furniture/2409914902963_1.jpg

ここで、ライフスタイルが大きく変わる「結婚間近の20代後半男女」の気持ちを考えてみる。

「SUUMOジャーナル」の調査によると、「夫婦同室で眠る妻の6割がストレスを感じる」と答えているが、「就寝時間・起床時間の違い」や「いびきがうるさい」といった事態は往々にしてあるよな。プレ夫婦は、上記のような「これから始まる夫婦同居生活/睡眠環境」に対して少なからず不安を抱いているんじゃないかと思う。

このような「不安感」にフォーカスして情緒ベネフィットを考える。TEMPUR(テンピュール)は、耐圧吸収素材で二人で寝ても振動が伝わりづらいという機能を持つため、そこから得られる情緒ベネフィットとしては、夫婦2人ともぐっすり眠れそうなので、「夫婦2人で暮らしても大丈夫そうという安心感」といったことが言えるんじゃないかと思う。

松井秀喜氏を用いて伝えている現状の情緒ベネフィットとは大きく異なるのが分かるだろう。このようにターゲットの設定次第で、ベネフィットは変わってくる。

TEMPUR(テンピュール)自己表現ベネフィット

そして「結婚間近の20代後半男女」をターゲットにおいた場合の自己表現ベネフィットだが、これは、「パートナー想いの自分」といったものではないだろうか。「就寝時間・起床時間の違い」や「いびきのうるささ」はそう簡単に"解決"できる問題じゃない。そんな状況を「"解消"させようとしてる自分」というベネフィットが考えられる。

TEMPUR(テンピュール)のベネフィットフレームワークから見えてくること

アウトプットしてきた商品ベネフィットをベネフィットフレームワークにまとめる以下だ。

ベネフィットフレームワーク:TEMPUR(テンピュール)

今回は既に世の中で価値を発揮しているTEMPURのマットレスを事例としてアウトプットしたぜ。

再掲になるが、俺たちがブログで生み出す事例の価値は以下2つだ。

  1. 事例は、自分にはない物事を見る新たな視座を増やし、新しい価値を見つけ出す可能性を与えてくれる。
  2. 事例は、アレンジすることでビジネススピードや初速を上げてくれる。

TEMPUR(テンピュール)はマットレスメーカーとして既に第一線を牽引している。一方で、競合企業による市場の浸食もとどまることはないだろう。ここで「価格競争」や「機能の微妙な違いによる競争」に陥ってしまうのは悲しすぎるよな。TEMPURに限った話ではないが、やはりターゲット設定とそれに紐づくベネフィットをうまく見出し、ポジショニングしていくことは不可欠だろう。

そして筆者としては、そんな価値創造が上手なブランドが増え、世の中がどんどん豊かに、多様になっていくことを願っている。

最後に

今回もお疲れ様だ。俺たちTaiki&Jumpeiの記事、そしてアウトプットした事例はどうだった?

こんな具合に今後ともアウトプットしていく。

だから俺たちのアウトプットはみんなに見て欲しい。そしてディスって欲しいと思っている。

それが俺たちのスキルアップの根源となって、このブログの質をどんどん上げてみんなのためになる好循環を生んでいくんだぜ。

俺たちはみんなのディスりを愛として受け止めていくし、共に高めていくスタンスで挑んでいくからよ。俺たちが考え出したアウトプット事例をすぐに見てやる!という方は読者登録Twitterへのフォローを夜露死苦お願いするぜ!

みんな、季節の変わり目だし、体調には一層気を付けてな!引き続き夜露死苦。